複合フローリング施工説明書
小根太入り温水マット式床暖房の場合
全体の流れ
①下地処理→②仮並べ→③釘・糊接着→④施工上の注意点→⑤施工後の注意点→⑥その他の注意点
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下地処理
□ 下地材は 12mm厚以上の耐水合板を使用して下さい。
□ 下地合板は糊釘併用で固定して下さい。
□ 含水率は 12%以内にして下さい。
□ 大引は 90mm(3 寸)角以上、根太は 45mm 角以上の乾燥材をご使用下さい。
□ 大引の間隔は 909mm(3 尺)、根太の間隔は 303mm(1 尺)として下さい。
□ 床を木口継ぎにする部分の下に必ず小根太がくるようにして下さい。
□ 床下の湿気による突上げと腐れ防止のため、床下には必ず建築基準法に基づく通風口(5m以内に 300cm2以上)を設けて、風通しをよくして下さい。
□ 雨濡れなどの湿った状態の下地には施工しないで下さい。
□ 下地の不陸は 1.5mm 以内に段差が無いよう調整して下さい。
□ 床暖房パネルの上にも 12mm 厚以上の耐水合板を捨て貼りして下さい。 捨て貼り合板は千鳥に貼り、少し目透しして床暖房パネルの小根太部分に 釘止めして下さい。 温水パイプの位置を合板に記しておき、フローリングの釘を誤って温水パイプに 打たないように注意して下さい。
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仮並べ
□ 弊社のフローリングは天然木を使用しているので、杢理や色に違いがあり、必ず仮並べを して全体のバランスを確認して下さい。
□ 特に気になる杢理や色が入った材料は、目立たない場所に貼る等の工夫をして下さい。
□ フローリングの貼り方向は、温水マットの釘打ち部と直行するようにして下さい。温水マットとダミー合板の継ぎ目が床材の継ぎ目と重なるようにして下さい。
□ 縦方向の継ぎ目が必ず小根太の上に来るように施工して下さい。
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釘/接着剤
□ 施工は必ず釘と接着剤を併用して下さい。
□ 接着剤は捨て貼り合板に全面塗布して施工して下さい。釘は温水パイプを傷つけないように、小根太の部分で留めて下さい。
※推奨接着剤
通常・・・コニシKU928C-X
湿度の高い環境の場合・・・コニシE350R
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施工上の注意
□ 必ず 12mm厚以上の捨て貼りをし根太の位置を墨出しして下さい。
□ 貼る床材の大きさに合わせて下地に接着剤を塗布して下さい。
□ 床材をまず圧着して下さい。
□ 製品の施工仕上寸法は巾 120mm、長さ 909mm です(20.06.10 シリーズのレギュラーサイズの場合)
□ 釘の打ち込み角度は 45 度から 60 度で、打ち込み深さ調節は頭部が残らないか僅かに埋まる程度にして下さい。
□ 頭部が残った場合はポンチで打ち沈めて下さい。
□ 貼りじまいは、床材をはめ込む前に精寸にカットし、収まりを確認して下さい。また、壁との間に必ず 2mm から 3mm の隙間を空けて下さい。
※巾木がある場合:巾木は必ず後付けにして下さい。
□ 接着剤が硬化するまで(24 時間以上)、上に乗らないで下さい。
□ 部分的な床暖房は避け、床面全体、部屋単位の暖房として下さい。
□ 各床暖房メーカーの施工要領にしたがって、正しく施工して下さい。
□ 床暖房により床材が温められると、材料は収縮しますが、湿度の高くなる季節に材料が伸びることを想定して寸法をとって下さい。
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施工後の注意点
□ 床暖房システムの運転は、施工完了後 2 日以上の養生の後に開始して下さい。
□ フローリングの表面に擦り傷が付かないよう養生シートを端まで敷き、その上にダンボールや合板を敷いて養生して下さい。
□ 養生作業の際、フローリングの表面に直接養生テープを貼りますと、塗装がはがれたり、粘着剤が付着し、汚れや変色の原因となる可能性がございます。工程上、どうしても必要な場合は、 弱粘着タイプの養生テープをご使用下さい。(可能な限りご使用はお避け下さい。)弱粘着タイ プも、長時間接着を続けると、糊残りや、変色する場合がございますので、ご注意下さい。
□ 貼った後の、養生シートの上には物を置かないで下さい。また、足で踏まないで下さい。
□ 室内の換気は十分に取って下さい。特に夏場の高温度や冬場の急激な暖房にもご注意下さい。
※自然塗料(オイル)仕上げ商品の場合は、別紙「オイル塗装仕上げフローリングの取り扱いに 関する注意事項」をご覧下さい。
□ 養生が不十分ですと表面や木の目に埃やチリが残り、通常のクリーリングでは取れなくなる 事があるため、特に色の濃い商品の養生には十分ご配慮下さい。
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その他の注意事項
□ 床材は開梱後すぐに施工して下さい。雨濡れしたものは使用しないで下さい。
□ 下地は濡れや湿気のないことを確認の上ご使用下さい。
□ 雨天など湿気の高い天候下では施工を控えて下さい。
□ 床下の風通しをよくして下さい。
※ 風通しが悪いと湿気が高くなり、床材の盛り上がり、腐れなどの原因となる事があります。
□ コンクリート・モルタル埋没型の床暖房システムは、施工する前に必ず試運転を行い、コンクリート・モルタルを十分に乾燥させて下さい。コンクリート・モルタルに湿気があると、 フローリングが反る場合がございます。
【床暖房使用時の注意事項】
□ 温度の上げすぎに注意して下さい。床表面温度は 25~27°Cに維持し、室内の湿度は 35% 以上を保って下さい。
□ 低床吹き出しファンヒーターや電気カーペットなどを床暖房施工したフローリングの上で 併用しないで下さい。
□ 熱がこもらないよう、ピアノなど極端に重いものやじゅうたん、設置面の広い家具など、 放熱の妨げになるようなものを置かないで下さい。
□ 床暖房使用期間中は低温での連続運転をして下さい。